先日、音響設計を担当した和歌山のライブホールLURUHALLでのチェロ演奏をBinaural LIVE!配信で初体験しました。
視聴機材
視聴は普段私が仕事(現場音響測定)に使用しているノートPCとオーディオIFを準備して、ヘッドホンで聞きました。
ドリンクを飲みながら気軽に視聴できるは配信のいいところですね。(ブドウの微炭酸)
視聴の様子
ところでタイトルにある Binaural(バイノーラル)ってご存知ですか?
バイノーラルとは英語で「両耳の」という意味の形容詞です。そして、バイノーラル録音とは、人間の頭部と両耳による音響効果を含めて録音しようと工夫されたマイクロホンによって、音をステレオ録音する方法です。音響の研究分野では古くから用いられていたのですが、最近、コンシューマ市場でも注目されてきています。
LURUHALLでは写真のように人頭の形状をもつダミーヘッド・マイクロホンで録音していました。左右の鼓膜位置にマイクロホンが内蔵されています。これはヘッドホンで聞いた方がバイノーラル効果がより分かるんです。
手前の頭だけの黒い人形がダミーヘッド・マイクロホン。
耳たぶや鼻もあります。
途中、演奏者が楽器を鳴らしながらダミーヘッドの周りをまわってくれたので、ヘッドホンで聞いていた視聴者の方はバイノーラルの効果がよく分かったと思います。面白い演出でした。
配信は思っていた以上にS/Nも音質も良く楽しめました。これで演奏者の動きと音のズレが無くなると、ノリが感じられるようになって更にいいですね。
あと、拍手が届けられないので、公演中に観てる方がコメント入れられて、出演者が最後にでもそれを見られたら、リモートでも観客の反応が分かっていいのでは?と思いました。アンケート的なものでもいいですし。
なんて色々勉強になったBinaural LIVE!でした。演奏者のロビンさんとホール支配人・録音エンジニアの田口さん、スタッフの皆さんにブラボー!