7月に音響設備の見学会に参加しました。

 

■カトリック東京カテドラル関口教会・聖マリア大聖堂

 

1件目は、その特徴的な建築形状と長い残響で有名な、カトリック東京カテドラル関口教会の聖マリア大聖堂です。代々木体育館や東京都庁を手掛けられた故丹下健三氏の設計で、1964年(昭和39年)の完成です。

 

関口教会 特徴的な外観の聖マリア大聖堂
大聖堂は、その特徴でもあるコンクリートの打ち放し仕上げによって残響時間が約7秒と非常に長いために、建設当初より言葉が聞き取りにくいとの指摘があったそうですが、まだ当時はラテン語でミサが行われていたために、それほど大きな問題にはならなかったそうです。

 

それがその後に、全世界的なカトリック教会の会議で、各国の言葉でミサを行うという方針に改められたことにより、言葉が聞き取れるかどうかが重視されるようになり、聖マリア大聖堂でもその対策に長年頭を悩ませてきたそうです。

 

「各国の言葉で」という方針転換により、儀式の音としての言葉でなく、意味のある情報としての言葉になったとたんに、聞き取りやすさの重要性が変わる・・・、拡声の本質を端的に示す好例と感じました。

 

今回の改修では、対象とする室の条件に合せて音の放射パターンを制御するビーム・シェイピング機能を有した最新のスピーカを採用して、拡声音を会衆席に集中し、壁や天井への余分な音の放射を低減させ残響の発生を極力抑制することで、言葉の明瞭さを向上させるという手法が用いられていました。

(改修の詳細が、プロサウンド誌2016.6月号に写真と共に掲載されていますので、興味のある方は是非ご参照ください。)

 

見学会では、生声と拡声音のほか、パイプオルガンも聞かせて頂き、とても有意義でした。

 

 

■コニカミノルタ・プラネタリウム「満天」

 

2件目は、昨年12月にリニューアル・オープンした、池袋サンシャインシティのプラネタリウム「満天」を見学しました。

 

満天 最新のプラネタリウム装置はこんな形
私が子供のころのプラネタリウムの装置は2つの球体がつながったダンベルみたいな形をしていましたが、最新の装置は球体ひとつになっていて、さらに、光出力が高くなって旧来よりも多くの星を再現できるようになったことは、数年前に子供を連れて見に行った際に知りました。

 

加えて、最近では集客を拡大するために、星を学ぶ内容だけではなくて、プラネタリウムでしか見られない有名アーティストとコラボレーションした音と映像のエンターテインメント作品の制作・上映が行われていました。

これはプラネタリウムによる星の投影とビデオプロジェクタによる映像をミックスすることで制作されています。また、音もサラウンド化され、それに対応した音響システムが導入されていました。

 

プラネタリウムという特殊な空間を活かした質の高いコンテンツ制作が進めば、近い将来、ライブハウスや映画などとならんで、プラネタリウムというエンターテインメントのジャンルが確立されるかもしれません。

 

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